後で分かる話だが・・・。
- tsuruta
- 2020年4月7日
- 読了時間: 4分
更新日:2020年4月17日
あるところで面白い論文を読んだ。巷でいわれているのかもしれないが、書き留めておく。
それは、BCGワクチンが新型コロナウイルスに対する免疫力を高めているという説だ。それが日本での感染を遅らせたり、重症者や死亡者を比較的ほかの国に比べ、減らしていると云う仮説だ。
3月26日にゲノム研究第一人者である西川先生が代表のオールアバウトサイエンスジャパン(AAJS)<NPO団体>で論文を本件で開示された。また、関連でも海外での調査が色々出てきている。これらを読んでみると、これは空想ではないように思えた。
無論、私は専門家ではない。要旨は、歴史上BCGの全員接種をしたことのない国はアメリカとカナダとイタリアで、アメリカとイタリアでは事態が深刻化している。かつては、全員接種をしたが、副作用などで数十年前にやめた国がヨーロッパ(除くポルトガル)とオーストラリアとニュージーランドという話が、そのAASJの論文にある。
ポルトガルは今回、確かに死亡者数が少ない。4月7日現在でスペインでの新型コロナによる死者は1万3千人で、隣国のポルトガルが311人で42分の1。しかし、人口はスペインの4700万人に対し、ポルトガルの1027万人で約5分の1。結果、新型コロナによる死者はポルトガルはスペインの8分の1に過ぎないのだ。
この理由が、子供のころのBCG接種というのだ。確かに、遠い昔、日本のBCGの副作用は強いとは聞いていたが、これほどまでに「効果の面」で種類によって違うとは思っていなかった。
BCGワクチンにはいくつか種類があるらしい。ソビエト株、ブラジル株、そして日本株が有効な模様なのだ。イラクは日本株を使用していて、イランとは違い、桁違いに死者が圧倒的に少ない。(イランの3739人に対しイラクは61人で約60分の1)。
ドイツはかつて、東独はソビエト株を、西独は改良されて弱くなった西欧株を接種していたらしい。旧東独地域と旧西独地域で、後者の方が感染者が桁違いに多い。ソビエト型が効くのだろうか。但しベルリン市だけは、地域的には東独の中だが、西独の一部として西欧株を接種していたためか、西独同様に感染者比率が高い。副作用は弱かったが、新型コロナにはあまり有効ではなかったのかもしれない。
因みに韓国と中国は日本株を使っておらず、北朝鮮は日本株を使用しているらしい。北朝鮮は死者は少ないのは案外、事実なのかもしれない。
日本は、感染者数も死亡者数も、対人口比で圧倒的に少ない。感染者数は、PCR検査数が少ないからだろう。しかし、最終目的は死亡者数を抑えることにある。そして、肺炎で亡くなる方は日本でも毎日300人程度いるが、重傷者も含めCTスキャンは撮って、ウイルス性の疑いがあればPCR検査をしているとのことなので、新型コロナによる死亡者数が少ないというのは事実だと思う。無論、これからだという人もいるだろう。
ただ、統計的に言えば、日本株BCGワクチンは、新型コロナウイルスに対して一定程度、有効と思えるのだ。その理由が、AASJによると、「BCGは直接IL-1βを誘導するが、これが血液幹細胞に作用してエピジェネティックスを再プログラムし、さらにIL-1βなど重要なサイトカインが出やすい体質に変え、これがウイルス抑制効果につながると推測される。」というのだ。
要はBCGは、免疫システムを起動するスイッチを早く入れる効果があるらしいのだ。オランダやオーストラリアなどでもBCGについて、臨床試験を始めているとのこと。欧州型からの転換だろう。友人が多く豪州におり、心配でもある。
日本株BCGを子供のころに打っていると、死亡率はスペイン・ポルトガル、イラン・イラクを見ると、結果から見ると1/10に思える。ほかの理由かもしれない。これから新しい知見が出るだろうから断定的なことを素人が言うべきではない。また、論文には成人してBCGの2度目を打つと、副作用も大きいとあった。今から成人がBCG予防接種を打つというのは、危険が大きそうだ。
これで日本人が安心ということはない。大いに、自制する必要がある。
正しく怖がる。
この姿勢が大切ではなかろうか。もちろん、これからも科学的な調査は必要だ。長い時間がかかるだろう。それでも正しい事実を知りたいものだ。知るのは、POSTコロナの時期で構わない。こういう地道な調査で、より有効な「ワクチン教育」や「ワクチン習慣」が全世界的に大切だと考える。
忘れぬうちに、この種の記事をいろいろ読んで、まとめてみた。
門外漢故、非難は受けない。自由意見である。
豪州を心配して

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