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二番底の話

  • 執筆者の写真: tsuruta
    tsuruta
  • 2020年3月29日
  • 読了時間: 4分

更新日:2020年4月17日



日本は相当戻ってきた。今日は専門の経済のことを少しお話しする。



景気を見るうえで重要なことは、先を読む日経平均のことであろう。


記録的な暴騰の背景は、まず自律反発の素地が整っていたということだ。そこに期末特有の需給やヘッジファンドの特殊な動きなどが絡んで上昇となった。一時的なものではない。

日経平均は、期末要因(期末買い支えや配当など)は剥落するので、無論、再び弱含むことも考えられる。それでも「底」には入った。今後は上げ下げを繰り返しながら、兎にも角にも日経平均2万円以上を試すだろう。

底入れムードが台頭すると、なにがなんでも弱気に拘泥する悲観論者は「2番底」を探りに行くリスクを指摘する。こういう人は必ずいる。


本当だろうか?

誰もが認めるところだが、今回のコロナショックとリーマンショックとの最大の違いはバブル崩壊で金融機関が痛んでいないということ。新型ウイルスという見えない部分もあるが、感染拡大さえ一服すれば(それが難しいのだが・・・。)、各国でとられている経済対策で世界経済はV字回復する可能性が高いのではないか?


豪州が言うようにBCGワクチンが少しでも効くのであれば、市場は徐々に戻してくる可能性もあろう。バーナンキ元FRB議長も先日、確かV字回復説を言っていた。人類の知恵でワクチンや治療薬は時間はかかるが、将来、出来ることは間違いない。また、今は足りないマスクや医療機器も時間の問題である。私の友人も医療機器やマスク製造機にかかわっているが、状況は良くなっている。暗い話ばかりではない。ダークサイドばかり見ていると、目の前にある「現状」が見えなくなる。


バランスをもって考えたい。私は普通に、そして「素直に」ものを見たい。


「ブラックスワン」が現出して、大きな暴落の後に、しばらくたって、また必ず「2番底」が来るというメカニズムは面白い。過去、確かにあった。分析してみよう。


今回は、価格の下落スピードは確かに速いが、それぞれのポジションの調整には一定の時間がかかるということだろう。時間ギャップが発生する。株価が落ちるのは速い。実際、ものすごいスピードで急落するし、今回もそうなった。この急スピードの株価下落についていけない投資家がたくさん存在する。今回も個人も機関投資家も置き去りにしてしまったであろう。相場が自ずとボトムに達して自律反発し始めると、そこから逃げ遅れた投資家の「やれやれ」という売りが出る。それを二番底と言っているのだ。そこで舞い上がる「悲観論」でネガティブスパイラルに陥るのだ。そこに実体はない。あるのは下がることへの恐怖。


確かに、今回の暴落の度合いが大きいので傷んだポジションも多い。そう簡単には整理がつかない。そこで、こういう議論が台頭してくる。しかし、それは当たり前の話。改善していく段階でのプロセスの話。何か少しでもネガティブがあると、増幅して強調する人が評論家、インテリやマスコミに多い。実体経済を彼らはあまり知らない。余計なお世話だ。


これからも勇気付けられる情報、また、びっくりするほど酷いニュースもあるだろう。それにいちいち過剰反応する時期は、過ぎたように感じる。


政府も国民も、そして世界も「腹をくくった」のだ。恐怖で立ち止まり、そこんで竦んでいる暇はない。前に進むしかないのだ。大きく言えば、人類はそうして進化してきた。


今後、続々と出てくる「実態悪」のニュースはあるだろう。しかし、人類は、これまでもコロナよりも強大な感染症という敵と戦ってきたのではないか。違うのはスピードだけ。


これからはリアクションとして、良くなる方の「期待」が、悪くなる「不安」を上回る度合いが強くなっていくことを期待する。


ニュースは、常にそこにある現実から少し遅れる。周りにある現実を、自分の目で見てみよう。センセーショナルに伝える中国やNYの状況と比較して、どうだろう。注意は必要である。外出もしてはいけないだろう。だが、私が言うのは「経済」のことだ。


今後、「実態悪」よりも、経済対策などによる「回復期待」が優る局面があり得る、ということを大いに期待したいものだ。STAY FOCUSEDである。

私は楽観的すぎるでしょうか?


                           

 
 
 

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